ケアマネジャーの仕事とプライベートの両立を実現する方法

はじめに

こんにちは。私は、単独型居宅介護支援事業所を運営しています。 ケアマネジャーとは、高齢者や障害者の方々に必要な介護サービスを計画し、提供し、評価する専門職です。

ケアマネジャーの仕事は、とても重要でやりがいのある仕事ですが、同時に、業務量の多さや専門性の高さなどから、仕事とプライベートの両立が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

実際に、両立ができずに退職を余儀なくされたという話も耳にします。本記事では、ケアマネジャーの仕事とプライベートの両立に影響する要因と、両立をサポートするための職場環境について考えてみたいと思います。また、私の運営する居宅介護支援事業所の取り組みや特徴についてもご紹介します。ケアマネジャーの仕事に興味がある方や、ケアマネジャーとして働いている方に、参考になる情報をお届けしたいと思います。ぜひ、最後までお読みください。

ケアマネジャーの仕事とプライベートの両立の現状と課題

ケアマネジャーは、高齢者や障害者の方々に必要な介護サービスを計画し、提供し、評価する専門職です。ケアマネジャーの仕事は、とても重要でやりがいのある仕事ですが、同時に、業務量の多さや専門性の高さなどから、仕事とプライベートの両立が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

仕事とプライベートの両立に関する調査によると、ケアマネジャーの約7割が「仕事とプライベートのバランスが取れていない」と回答しています。また、ケアマネジャーの約6割が「仕事のストレスが高い」と回答しています。さらに、ケアマネジャーの約4割が「仕事による身体的・精神的な疲労が高い」と回答しています。

仕事とプライベートの両立が難しい理由として、ケアマネジャーは以下のような課題が挙げられます。

  • 業務量が多く、時間内に終わらず残業が多い
  • 介護保険制度の変更や運営基準に定められているため、継続的に勉強や研修が必要
  • 利用者やその家族、サービス提供者など、多くの人と関わるために、コミュニケーションスキルの高さが求められる
  • 利用者の状況やニーズに応えるために、高い専門性と責任感が求められる
  • 利用者の死亡や入院、クレーム対応など、感情的に辛い経験をすることがある

これらの課題は、ケアマネジャーの仕事の特性や環境に起因するものであり、ケアマネジャー個人の努力や工夫だけでは解決できないものです。ケアマネジャーの仕事とプライベートの両立をサポートするためには、職場環境の改善や制度の整備が必要であると考えます。

参考: 仕事と介護の両立支援~両立に向けての具体的ツール~(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/index.html)より

ケアマネジャーの仕事とプライベートを両立するための職場環境の要素

ケアマネジャーが仕事とプライベートの両立を実現するために職場に求められる環境の要素を考えてみたいと思います。

職場の風土やコミュニケーション

ケアマネジャーの仕事は、利用者やその家族、サービス提供者など、多くの人と関わることがあります。そのため、職場の中でも、上司や同僚とのコミュニケーションが円滑に行われることが、ケアマネジャーの仕事とプライベートの両立をサポートするために必要です。例えば、以下のような取り組みが考えられるのではないでしょうか。

職場全体の意識の向上

介護に直面した従業員が仕事と介護の両立をしやすくするためには、職場全体で介護に対する理解や支援の意識を高めることが重要です。そのためには、以下のような取り組みが有効です。

介護に関する研修やセミナーの実施

介護に関する基礎知識や制度、仕事と介護の両立の方法などを学ぶことで、介護に対する認識や関心を深めることができます。また、介護を経験した方の事例や体験談を聞くことで、介護の現実や困難さ、支援の必要性などを理解することができます。研修やセミナーは、管理職や人事労務担当者だけでなく、一般社員やパート・アルバイトなども対象にすることが望ましいです。しかし、従業員全員が集合して研修を実施することは時間的に難しく、周知できていない事業所が多いのが現状です。

介護に関する情報の周知や共有

介護に関する情報を社内で周知や共有することで、介護に対する理解や支援の意識を高めることができます。例えば、以下のような方法があります。

  • 介護に関するパンフレットやリーフレット、ポスターなどを社内に掲示する。
  • 介護に関するニュースや記事、統計データなどを社内のメールやホームページ、掲示板などで紹介する介護に関する。
  • イベントやキャンペーンなどに参加する介護に関するシンボルマーク(トモニン)を使用する。
介護に協力的なコミュニケーションの促進

介護に直面した従業員が仕事と介護の両立をしやすくするためには、上司や同僚とのコミュニケーションが円滑に行われることが重要です。そのためには、介護に関する相談や報告の受け入れや対応についての取り決めを共有し、チャットやメールなどを活用して気軽に相談ができる体制を整えるようにしておくことが望ましいです。そのためには、ICTの整備も必要となるでしょう。

また、管理者や経営者は、介護に関する相談や報告を受けた際には、傾聴や共感、励まし、適切なアドバイスが行えるスキルが必要です。

そして、介護に関する相談や報告を受けた際には、仕事と介護の両立支援制度や職場の支援策などを紹介する必要があります。また、必要に応じて勤務時間や場所、業務内容や量などの調整や配慮を行う必要があります。

介護に関する情報や意見の交換や共有
介護に直面した従業員が仕事と介護の両立をしやすくするためには、職場で介護に関する情報や意見を交換や共有することが有効です。

定期的にミーティングや面談などを行い、介護の状況やニーズ、仕事の状況や課題などを話し合うことで、悩みを共有できることにつながります。しかし、上司や先輩が部下育成に慣れていない、自分のやり方を押し付けるなどで人間関係が悪い事業所では、せっかくの人材の能力を生かせず離職率が高くなります。

カサージュ・ケアプランセンターでの取り組み

以上のように、職場の風土やコミュニケーションは、ケアマネジャーの仕事とプライベートの両立に大きく影響する要素です。私は、看護師、経験20年の主任介護支援専門員、プロコーチの資格を持っています。前の職場では約400名の部下育成に携わりました。これまでの現場や部下育成の経験から職場で介護に対する理解や支援の意識を高め、介護に協力的なコミュニケーションを促進することで、ケアマネジャーの仕事とプライベートの両立をサポートすることができると考えています。

カサージュ・ケアプランセンターでは、介護に関する情報や意見の交換や共有 、定期的にミーティングや面談などを行い、介護の状況やニーズ、仕事の状況や課題などを話し合います。また、メールや電話、チャットなどを活用し、介護の状況やニーズ、仕事の状況や進捗などを報告や連絡しています。さらに、介護を経験した方や専門家などを招いて、勉強会や座談会などを開催しています。また、業務に関する研修や介護支援専門員の更新研修、主任介護支援専門員の資格取得にかかる費用は会社負担で個々の学習意欲を後押ししています。もちろん、研修参加は業務扱いです。

私は、ケアプランセンターの経営者として、ケアマネジャーは介護の仕事のステップアップとしての位置づけを望んでいます。私自身も、仕事と子育てを両立してきた経験があります。その時に、時間の工面などでいろいろと苦労したことをよく覚えています。そのつらい経験から、私は、ケアマネジャーの仕事とプライベートの両立をサポートすることに力を入れているのです。ケアマネジャーの仕事はやるべきことをきちんとすることが大事だと考えています。しかし、ケアマネジャーの業務量は膨大です。そのため、その実現には、両立を阻害する細かいルールをなるべくなくし、ケアマネジャーの裁量を重視するべきだと考えています。私は、ケアマネジャーに対して、信頼と裁量を与えることで、仕事とプライベートの両立を促進することができると考えています。そして、経営の効率化を図り、業務量に見合った報酬を支払うことが最も重要だと考えています。

おわりに

本記事では、ケアマネジャーの仕事とプライベートの両立に影響する要因と、両立をサポートするための職場環境の要素について考えてみました。また、私の運営するカサージュ・ケアプランセンターの取り組みや特徴についてもご紹介しました。ケアマネジャーの仕事は、とても重要でやりがいのある仕事ですが、同時に、業務量の多さや専門性の高さなどから、仕事とプライベートの両立が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。私は、ケアマネジャーの仕事とプライベートの両立をサポートすることが、ケアマネジャーの働きやすさや働き続けやすさにつながると考えています。そのため、私の事業所では、柔軟な勤務体系や働き方の選択肢の提供や、職場の風土やコミュニケーションの改善など、様々な取り組みを行っています。私は、これらの取り組みが、ケアマネジャーの仕事の質や効率、利用者の満足度や生活の質にも良い影響を与えると信じています。

本記事が、ケアマネジャーの仕事に興味がある方や、ケアマネジャーとして働いている方に、参考になる情報をお届けできたら幸いです。もし、私の事業所に興味がある方や、求人の詳細が知りたい方は[こちら]をぜひご覧ください。